チェックリストで作業漏れ防止・教育コストをカット!

チェックリスト制作

チェックリストは様々なシーンで作成・活用されています。歯科医院の院内ミーティングでどのようにチェックリストを作成するのか、事例を交えながらご紹介します。

チェックリストの目的

まずはチェックリストを作成する目的を確認しましょう。

作業漏れを防止

チェックリストには「作業・確認が完了したらチェックを入れる」という機能・役割があります。このことにより、チェックが入っていないものは未実施であると一目で分かるため、失念等を防ぐことができます。

教育コストを削減

新入社員が入社したときに活用できます。一読してやらなければならないことが把握できるため、説明の手間・漏れを省くことができます。

チーム・組織のルールを明確化

「メンバーで取り組むこと」をルールづけし共有することで、チーム・組織の活動を明確化することができます。また、人によって作業項目がバラバラとなってしまうことを防ぎ、「やらなければならないこと」を確実に実行することが可能となります。

注意事項

チェックリスト作成そのものが目的となってしまうことがあります。「チェックリストに記載してあるからいい」というのではなく、チェックリストは上記の目的を達成するためのツールであることを念頭に置きましょう。

ミーティング事例

前提条件

  1. 診療後の清掃・掃除チェックリストを作成したい
  2. スタッフ全員で清掃・掃除に取り組む
  3. 掃除の他、翌日の診療のための準備項目や日々の業務締めの作業は対象外とする

本事例のポイント

  1. 事前にどのような議題について話し合うか、周知する。また、あらかじめ意見を集めておき、ミーティングで話し合いしやすいようにまとめておく。

  2. チェックリストの内容を確定するだけでなく、チェックリストの作成・運用・フォローアップまでの進め方を決定する。

STEP1 ミーティング前

以下を明確にし、ミーティング参加メンバーに事前に周知します。(1週間前までには提示)

ミーティングの日時・場所

2018年11月XX日 13:00~14:00 △△会議室

議題

診療後の清掃・掃除チェックリスト作成

ゴール(ミーティングの目的・終了条件)

作業項目の洗い出し、チェックリスト運用のルールを決定し、メンバー全員で取り組むことができるシステムを構築する

当日の役割分担

進行役 Aさん、書記 Bさん、タイムキーパー Cさん など

事前準備

各人、作業項目を10個ずつまとめ、ミーティング前日の正午までに〇〇まで提出すること
→提出物をベースに重複内容をまとめ、一覧にしておく(以下、「掃除項目一覧表」という)

ポイント
単なる一覧ではなく、グループ分けしておくと分かりやすい。
例えば、「待合室」、「診療室」、「外観・出入口」、「その他」などで分けておく。

STEP2 ミーティング当日

以下の流れでミーティングを実施します。

ミーティングの流れの確認

進行役がミーティングの舵取りをする。
『本日の議題は〇〇です。事前に回収した意見をもとに、掃除項目一覧表を作成しました。進め方ですが、項目の過不足チェックを行った後、運用ルールを決定します。そして、正式なチェックシートの作成から実運用までどのように進めていくかについて検討したいのですが、いかがでしょうか?』

過不足チェック

掃除項目一覧表をもとに、各自足りない項目を挙げてもらう。毎日行う必要のないものは頻度を決める。(毎週金曜日に実施など)

運用ルールの決定

プリントアウトする。書き込み用ボールペンを備え付け〇〇に掲示し、スタッフ全員がチェックしながら進める。1週間ごとに新しい用紙に変更する。変更担当者は受付で、金曜日のチェック終了後に実施する。
→このケースでは、どこに掲示すれば分かりやすいか、誰がいつ用紙の変更を実施するか、などを話し合って決定する。

チェックシート作成

Aさんが今週末までにチェックシートを作成し、全員に配布する。修正・改善案があれば翌日に院長に報告し、変更可否の判断を受ける。

実運用開始とフォローアップ

12月から運用を開始する。3カ月後にミーティングで改善について話し合うものとする。

ミーティングのまとめ

決まったこと、「誰が、いつまでに、何を」実施するかをまとめとして報告し、全体の認識を合わせる。議事録作成・進捗管理担当者も決定する。

STEP3 ミーティング後

ミーティング後に議事録作成、進捗管理を実施し、各作業を実施します。

ミーティングの効果

ミーティングで掃除のチェックシートを作成したことにより、どのような効果があったのでしょうか?

チェックシートの活用により、「掃除の漏れがなくなった」、「新入社員に説明しやすく、教育負荷を減らすことができた」、「スタッフ全員で同じ認識をもつことができた」という点はお分かりだと思います。

それ以外に、「ミーティングで全員で話し合い、決定し、実行する」というプロセスを踏むことにより、「スタッフに責任感が芽生えた」、「チームとして一体感が出てきた」、「スタッフが問題解決意識をもつようになった」などの効果が現れました。

このように効果的なミーティングを繰り返し実施することで、スタッフを成長させることができます。院内ミーティングを有効に活用しましょう。

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